『ヒロインに告ぐ ー「限界芸術」をリブートするー』
この度あをば荘では、あをば荘メンバーの企画による、有地慈とシバミノルの二人展を開催します。
【展示概要】
2016年 7月1日(金)~17日(日) 金土日オープン
14:00~21:00(金曜日は18:00~21:00)
本展は、生活の中で制作することに重きを置く作家二人によるインスタレーションである。
「限界芸術」の「見出され待ち感」に疑問を投げかけ、制作者側の立場から日常へ向けるまなざしに着目し、自らの中で「美」として昇華される瞬間を探る。
【作家プロフィール】
有地 慈
動作、瞬間、時間の重なりの結果として作品ができあがると考え、「点」に固執して作品を展開している。
壁紙の濃淡に見出されたものを見えるままに点のステッチで縫い出していくシリーズは、現代の日本に暮らす母としての体感を反映したものである。
積み上がる時間の切り口を主体的に提示することで、見出す側のものであった限界芸術を制作者側からリブートする。
http://aluchiitsuki.tumblr.com/
シバミノル
他者や物ごととの「距離感」について考え、平面作品を中心に制作を行う。 感受性を物差しとし、日常生活をはかり消化しようとするため、日々不和を抱えてゆく。その不和と密接に関わり蓄積されていく作品たちは、常に日々の葛藤への「仮の答え」であり、継続されるその行為は「日常の句読点*」となり得るのである。
*「連続しているように見える毎日の経験の流れにたいして、句読点をうつような しかたで働きかけ、単語の流れの中に独立した一個の文章を構成させるものが美的経験である。」鶴見俊輔『限界芸術論』ちくま学芸文庫